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インプラント治療をする時の流れを教えて下さい

板橋区上板橋の歯医者さん、シエル歯科クリニックです。
今回のテーマは「インプラント治療の流れ」です。
インプラント治療は失った歯を取り戻せると言われるほどの画期的な治療方法です。

このため入れ歯治療よりも治療期間が長いですし、治療内容も大掛かりなものになります。
さて、インプラント治療の存在は知っていても詳しい治療の流れまでは知らない人も多いと思うので、
ここではインプラント治療がどんな流れで行われるのかを説明していきます。

治療の流れを確認する前に

インプラント治療の流れを知る上で、2つのことを知っておくと説明が分かりやすくなります。
1つはインプラントの構造、もう1つはインプラント治療の方法です。

1-1. インプラントの構造
インプラントは3つのパーツに分かれており、1つ目は上部構造…これは人工の歯になります。
2つ目はインプラント体…これは人工の歯の根の役割を果たすものです。
そして3つ目はアバットメント…これは上部構造とインプラント体を連結するためのものです。
上部構造とインプラント体とアバットメント、インプラント治療ではこれら3つを取り付けることになります。

1-2. インプラント治療の方法
インプラント治療には、一回法と二回法の2種類の方法があります。
名前についている「一」や「二」は、治療において必要な手術の回数を示します。
つまり一回法では1度の手術、二回法では2度の手術を行うことになります。
後に説明しますが、一回法と二回法はそれぞれ異なったメリットとデメリットを持っています。

一回法の流れ

STEP1. 精密検査
インプラント治療が可能かどうかを診断するための検査を行います。
検査の結果次第では治療不可、もしくはインプラント治療を行う前に別の治療が必要になることもあります。

STEP2. 手術
歯肉を切開し、穴をあけてそこにインプラント体を埋め込みます。
この時、インプラント体にはアバットメントが装着された状態になっています。

STEP3. 定着期間
埋め込んだインプラント体と骨が結合するのを待つため、一定期間あけることになります。
具体的な期間の長さには個人差がありますし、インプラント治療をする箇所によっても差が出ます。

STEP4. 上部構造の取り付け
定着期間後は型を取って上部構造を製作、完成後に上部構造を取り付けて治療完了となります。

二回法の流れ

STEP1. 精密検査
一回法と全く同じで、インプラント治療が可能かどうかの診断のために検査を行います。
検査の結果次第では治療不可、もしくはインプラント治療する前に別の治療が必要になることもあります。

STEP2. 一次手術
二回法では2度の手術を行うため、1回目となるこの手術を一次手術と呼んでいます。
インプラント体を埋め込む点では一回法と同じですが、アバットメントは装着されていない状態になっています。

STEP3. 定着期間
一回法と全く同じで、埋め込んだインプラント体と骨が完全に結合するのを待つための期間です。
期間の長さは個人差がありますし、一回法同様にインプラント治療をする箇所によっても差が出ます。

STEP4. 二次手術
定着期間後、2回目の手術を行います。
歯肉を切開して埋め込んだインプラント体を露出させ、ここでアバットメントを装着します。

STEP5. 上部構造の取り付け
型を取って上部構造を製作、完成後に取り付けて治療完了ですが、
二回法の場合は二次手術の傷が癒えてからこの段階に入ります。

一回法と二回法の比較

一回法と二回法を比較して、それぞれのメリットとデメリットを以下にまとめます。

4-1. 一回法のメリットとデメリット
•メリット
1回の手術ですむため、身体面や精神面への負担が軽減されます。
また、二回法に比べて治療期間も短くなります。

•デメリット
定着期間中はアバットメントが露出した状態で過ごすことになるため、
二回法に比べて細菌に感染するリスクが高くなります。

4-2. 二回法のメリットとデメリット
•メリット
一次手術の段階でアバットメントを装着しないですし、手術後は切開した歯肉を塞ぎます。
このため、一回法に比べて細菌に感染するリスクが低くなります。

•デメリット
手術を2回行う必要があることから、身体面や精神面への負担が大きくなります。
また、一回法に比べて治療期間も長くなります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、インプラント治療の流れについてまとめます。

1. 治療の流れを確認する前に :「インプラントの構造」、「2つの治療方法がある」…これらを知っておく
2. 一回法の流れ :精密検査から上部構造の取り付けまでの間に1回の手術を行う(詳細は本文参照)
3. 二回法の流れ :精密検査から上部構造の取り付けまでの間に2回の手術を行う(詳細は本文参照)
4. 一回法と二回法の比較 :一回法は身体面や精神面への負担が軽く、二回法は細菌感染のリスクが低い

これら4つのことから、インプラントの流れについて分かります。
ちなみに、ここでお伝えした一回法はインプラント治療の中でも新しい治療方法です。
このため、歯科医院によっては二回法しか対応していないところもあります。
また、どちらも治療後はメンテナンスの通院が必要になりますが、
インプラントを長持ちさせて健康に過ごす上ではこのメンテナンスが大変重要になります。