審美歯科
【審美歯科】症例27 ジルコニアクラウンとブリッジ
2017年01月10日
歯の中にある神経を取ってしまうと歯の色が黒ずんでしまうのはよくあることです。
神経を取ると歯は死んでしまうからです。
この患者さんは実は前歯の神経は3本抜いてありました。
青丸と赤丸の部分は差し歯になっています
そして赤丸の歯には大きな歯根嚢胞があり
差し歯を外してみると健全な歯質はありません。
残念ではありますが赤丸の歯は抜歯をして
ブリッジにすることにしました。
普通に抜歯をしてしまうと、そこにある骨は
萎縮してしまいます。前歯の見えるところですので
抜歯してあるとわからない様にしなくてはいけません。
そこでソケットプリザベーションという方法で歯を抜いた部分が
萎縮しない様な処置をしました。
色々な方法がありますが患者様の希望で、
多少時間がかかってもできるだけ手術をしたくないという事でした。
そこで部分矯正で抜く予定の歯をゆっくり引っ張り出す事によって、
骨と歯肉を増大させながら抜歯をして、抜歯した穴には
骨が萎縮しない様に骨補填材を入れる事にしました。
ブリッジの仮歯に矯正装置を仕込んで
目立たない様に矯正治療をしていきます。
抜歯した部分が治癒していくまでの間に、仮歯を調整していきます。
笑顔はステキに見えるか?発音に問題はないか?
食べたものが詰まりにくいかどうか?舌触りはどうか?
歯磨きしやすいかどうか?ちゃんと物を噛み切れるか?
実際に仮歯を使ってもらいながら、機能と審美を追求していきます
。
ここが実はとても大切な工程です。
いくら見た目がよくても機能的に問題があれば意味がありません。
そういったチェックがすべて大丈夫になったら
いよいよ精密に型取りします。
この工程も気合が入ります。
とにかく適合が大切です。
ぴったりした被せ物でなければ
数年もすれば確実に虫歯になり始めます。
口でいうのは簡単ですが各工程で変形を少なくするには
地道で単調な作業を特に丁寧にする必要があります。
最終的にできるセラミックの歯は仮歯の形を参考に作ってもらいます。
使って問題のなかった仮歯を参考にして作ってもらうので、
実際にできたセラミックの歯がしっくりこないという可能性は
大幅に少なくなります。
その結果、透明感のある自然な白さのあるセラミックの歯ができました。
ハリウッドスターの様にとにかく真っ白なセラミックの歯もいいですが
その人にあった個性を考慮した自然な白さというのも、
私は個人的には大好きですし、技術的に腕をふるう甲斐があります。
適切な時間と方法をかければそれに見合った結果は得られます。
見た目よし、機能よしで、なおかつ長持ちする歯を提供する事に
全力を尽くすシエル歯科クリニックです。