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セラミックは保険でできるのでしょうか?

板橋区上板橋の歯医者さん、シエル歯科クリニックです。
今回のテーマは「セラミックは保険でできるのか?」です。
セラミックには審美目的があるとは言え、物自体は詰め物や被せ物として使用します。

その意味では整形などと違って必要な治療ですし、保険も適用されるのではと考えてしまいます。
そこで、今回はセラミックと保険をテーマにした解説をしていきます。
セラミック治療を検討している人は、治療を受けるかどうかの判断基準の1つとして参考にしてください。

1. 基本的に保険は適用されない

今回のテーマに対する答えを先に挙げておくと、セラミックは基本的には保険が適用されません。
この理由は冒頭で触れたとおり、審美目的を兼ねているからです。
確かに、詰め物や被せ物は虫歯治療において必要な治療です。
しかし、健康保険の適用には「最低限必要な治療」というルールがあるのです。

セラミックは必要な治療ではあるものの、最低限かと言われればそうとは言えません。
材料費の安いプラスチックや銀歯でも、詰め物や被せ物としての役割が充分果たせるからです。
このため、敢えてセラミックを選択することは必要な治療に加えて審美目的があると判断され、
保険適用外の治療になるのです

2. ハイブリッドセラミックについて

上記で「セラミックは基本的に保険が適用されません」と表現しましたが、
「基本的」と言ったのは例外があるからです。
と言うのも、健康保険の改正によって2014年の4月から一部のセラミックが保険適用の対象になったのです。
ただし、どのセラミックでもどんな場合でも保険が適用されるというわけではありません。

まずセラミックはハイブリッドセラミックであり、
保険適用外のハイブリッドセラミックと比べると審美性や耐久性は劣ります。
また、保険が適用できる歯も限定されています。つまりハイブリッドセラミックの種類、
製品、治療対象の歯が限定されており、さらに対応している歯科医院も現状では一部です。

3. セラミックのメリット

さて、基本的にセラミックは保険が適用されない以上、
セラミックにするかどうかはどれだけのメリットがあるかがポイントになります。
そこでセラミックのメリットをズラリと挙げていくと、最大のメリットは見た目の美しさです。

これについては単に歯が美しくなるだけでなく、会話や笑顔に自信が持てるようになるため、
プライベートやビジネスに良い影響を与えてくれるでしょう。
また、セラミックはプラークが付着しにくく二次虫歯を予防しやすい特徴もあります。
つまり、見た目だけでなく詰め物や被せ物の質としても優れているのです。

4. セラミックのデメリット

メリットとは逆にデメリットも挙げていくと、まず真っ先に挙がるデメリットは費用の高さです。
これは今回説明したとおり、保険が適用されないことが理由になります。
また、単純な強度においては金属である銀歯に劣るのもデメリットです。

決して脆くはないものの、力が掛かる奥歯の場合は噛む強さによって欠ける、割れるなどの可能性もあります。
ただしこの点については、ジルコニアセラミックを選択することで解決します。
近年登場したジルコニアセラミックは非常に硬く、その上見た目も美しい特徴を持っています。

5. 金属アレルギーの人へ

金属アレルギーを持った人ならセラミックは確実におすすめです。
何しろ素材が陶器ですから、銀歯のように金属アレルギーで悩まれることがないのです。
ただし、これについては一つ注意点があり、全てのセラミックがそうとは限らないことです。

と言うのも、セラミックの種類によっては金属を使用しているものもあるからです。
例えば、メタルボンドにおいては見えない裏面に金属を使用しています。
このため、金属アレルギーを理由にセラミックにする人は、
そのことを担当の歯科医に伝えた上で金属アレルギーの起こらないセラミックの種類を選択してください。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、セラミックは保険でできるのか?についてまとめます。

  1. 基本的に保険は適用されない :審美目的を兼ねているため、セラミックは基本的に保険が適用されない
  2. ハイブリッドセラミックについて :2014年4月以降、条件次第でハイブリッドセラミックに保険が適用される
  3. セラミックのメリット :見た目が美しく会話や笑顔に自信が持てる、二次虫歯になりにくいなど
  4. セラミックのデメリット :費用が高額、銀歯よりも強度は劣る(ジルコニアセラミックなら頑丈)
  5. 金属アレルギーの人へ :セラミックの種類によっては金属をしているので要注意

これら5つのことから、セラミックは保険でできるのか?が分かります。
一部保険適用のセラミックが登場したものの、そのための条件は正直厳しいものになっています。
このため、基本的にセラミックには保険が適用されないと思っておいた方がいいでしょう。

また、ネットでセラミックの保険について調べると、
保険適用されるという意見と絶対にされないという意見が混在しています。
それは保険適用になったのがごく最近(2014年4月以降)だからであり、間違った情報に注意してください。