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歯周病と虫歯の予防方法は違うのでしょうか?

板橋区上板橋の歯医者さん、シエル歯科クリニックです。
今回のテーマは「歯周病と虫歯の予防方法」です。
歯周病と虫歯、言うまでもなくこれらは全く別の病気です。

しかし歯周病予防のために歯磨きをしますし、虫歯予防のためにも歯磨きをします。
と言うことはこれらの病気の予防方法は全く同じなのでしょうか。
それとも一方の症状だけ起こることがある以上、やはり予防方法に違いがあるのでしょうか。
ここでは、歯周病と虫歯の予防方法をテーマにしたお話をしていきます。

1. 予防方法は同じ

歯周病は歯周病菌に感染することで起こり、虫歯は虫歯菌に感染することで起こります。
つまりどちらも細菌による感染症という点では同じですが、要因となる細菌は異なります。
さて、こうした歯周病菌や虫歯菌がどこに存在するかというと、それは歯に付着したプラークです。
プラークは歯の表面に付着した透明の物質で、触れるとヌルヌルした感触があります。

このプラークの中には億単位の細菌が存在し、歯周病菌や虫歯菌もそこに潜んでいるのです。
つまりどちらもプラークの除去が予防のポイントであり、その点から予防方法は全く同じと言えます。
さて、ここで予防方法が同じであることが分かりましたが、実際にどんな予防方法があるのでしょうか。
そこで、歯周病や虫歯の具体的な予防方法を以下で挙げていきます。

2. 歯磨き

歯周病も虫歯も予防の基本は歯磨きです。ただし、単に歯を磨くというだけでは予防効果は低く、
どちらも予防するには精度の高い歯磨きが必要です。それにはまずブラッシング技術を向上させることで、
予防歯科や定期検診を受けて正しい歯磨き方法の指導を受けてください。
また、いくら歯磨きの技術が向上してもブラッシングだけでは除去できるプラークの量は限られてきます。

数値で挙げるとブラッシングのみの場合はプラークの除去率は約6割で、実に4割もの磨き残しが出るのです。
そこでおすすめなのがデンタルフロスや歯間ブラシの使用です。
いずれもプラークの除去率を2割高めることができ、歯と歯肉の隙間を磨く歯間ブラシは歯周病予防、
歯と歯の間の隙間を磨くデンタルフロスは虫歯予防に効果的とされています。

3. 生活習慣の改善

日常生活の過ごし方を改善することでも歯周病や虫歯の予防に繋がります。
逆に言えば、日常生活の過ごし方次第では歯周病や虫歯になるリスクを高めてしまうのです。
その盲点ともいえるのが「身体の免疫力」です。歯周病も虫歯も細菌による感染症ですから、
身体の免疫力を高めて細菌に感染しにくくなることが歯周病や虫歯の予防になるのです。

例えばストレスや疲労、これらはいずれも身体の免疫力を低下させる要因になります。
しっかりと睡眠をとって趣味でストレスを解消する…一見歯周病や虫歯とは無関係に思えるこうした行為が、
実は歯周病や虫歯の予防効果を高めることに繋がるのです。
それ以外としては、禁煙や栄養バランスを考えた食事を摂ることなども身体
の免疫力向上に繋がります。

4. 定期検診

歯周病や虫歯を予防する上で欠かせないのが、歯科医院での定期検診です。
定期検診ではお口のクリーニングを行うため、プラークはもちろん歯石まで除去できます。
さらに、上記でも説明したとおり正しい歯磨き方法の指導を受けられるため、
それをマスターすることで毎日の歯磨きの効果をより高め、プラークコントロールを確かなものにできます。

また、仮に歯周病や虫歯にかかってしまった場合でも、定期検診を受けていれば大きなメリットがあります。
それは、本来気付かないほどの初期段階で歯周病や虫歯を発見できることです。
早期発見できれば早期治療できますし、短期間で簡単に治すことができるのです。
定期検診を受ける頻度の理想は1ヶ月に1回、それが無理なら3ヶ月に1回は受けてください。

いかがでしたか?
最後に、歯周病と虫歯の予防方法についてまとめます。

1. 予防方法は同じ :どちらも予防方法は同じで、プラークを除去することが予防になる
2. 歯磨き :予防方法の基本。精度の高い歯磨きが必要なので、デンタルフロスや歯間ブラシを使うと良い
3. 生活習慣の改善 :ストレスや疲労は身体の免疫力を低下させ、歯周病菌や虫歯菌に感染しやすくなる
4. 定期検診 :予防効果が高まるだけでなく、歯周病や虫歯を早期発見して早期治療できるメリットがある

これら4つのことから、歯周病と虫歯の予防方法が分かります。
歯周病も虫歯も予防方法は同じです。デンタルフロスや歯間ブラシを使用した丁寧な歯磨き、
身体の免疫力を高めるための生活習慣の改善、定期検診、これら3つを実践すれば大抵は予防できるでしょう。

また、人によっては歯周病や虫歯にかかりやすい人がいます。
例えば女性は女性ホルモンの関係上、妊娠時には歯周病になりやすい傾向があります。
さらに、唾液の分泌量が低くてネバついた唾液の質の人は虫歯になりやすい傾向があるのです。
このように、自分が歯周病と虫歯のどちらにかかるリスクが高いのかを知っておくことも大切です。